中山道をゆく

中山道を歩いています。景色も人も歴史も電車や車で味わえない、ゆっくリズムが嬉しい。

木曽路の中心地 木曽福島宿 うまい蕎麦を食べて嬉しい旅路(20201025)

福島宿 上の段の佇まい 江戸情緒を残す 【1】鳥居峠を目指しJR木曽福島駅に到着 木曽福島には8時29分についた。宮ノ越、藪原、難所鳥居峠を越えて奈良井までの三つの宿たどって歩く。途中、宮ノ越宿の手前で中山道中間点も通る25キロの路程。7時間…

上松から木曽福島へ またも助けらた木曽路(20200922-②)

木曽福島宿の崖家造り 【1】上松から木曽福島へ(今ツアー最後の旅程) 島崎藤村の「夜明け前」では主人公青山半蔵をはじめ宿場の人々は馬籠と代官所のある木曽福島を頻繁に行き来している。ざっと片道50キロ。須原泊との記述も度々みられる。一泊二日の…

中山道を歩く 痛恨のコースアウト! しかし心解きほぐされる……野尻宿から倉本集落(20200922ー①)

収穫を待つ木曽谷(野尻を出たあたりからの眺望) 【1】二日目へ 30キロ歩くには20キロ歩く人以上のスタミナがいる。 昨日馬籠から三留野までの10キロそこそこでへたばり、野尻まで入れた全21キロが疲労困憊だった流れからすると、今日の行程30キ…

中山道を歩く 旅は情け 至福のビール(三留野から野尻)20200921-⑥

馬頭観音さま 【1】三留野 南木曽駅でやっと飯にありついて(前回続き) ガイドブックは国道19号線と轍をほとんど一にして塩尻、松本へと進んでいる。馬籠、妻籠、三留野、野尻の四つの駅路を結んで日没までに歩く。 南木曾駅前のセブンイレブンで腹ごしら…

中山道を歩く 妻籠から三留野(4キロ弱)空腹を抱えての旅路は記憶喪失を誘発します(20200921-⑤)

彼岸花 木曽も京も結ばれて 【1】空腹を抱え恋しい妻籠を発つ 妻籠を発った。空腹を抱えながら。澤田屋さんでくりきんとんをひとつ頂いたものの、そのあと食べ物屋さんをもの色した。早朝7時過ぎにJR名古屋駅できしめんと天むすで腹ごしらえしたきりだ。…

中山道を歩く 妻籠へ 旅はくりきんとん 旅は水(20200921ー④)

妻籠宿 西の入り口 【1】一路妻籠へ 険路の街道 馬籠と妻籠は互いに隣村だが、聞くからに親しいニュアンスが含まれている。兄弟姉妹か、親戚筋かという宿場名の韻、籠(人家が集まった集落の意)を共有している。本陣の宿の主は双方とも島崎家ときている。…

中山道を歩く 馬籠から妻籠へ 一石栃立場茶屋(いっこくとちたてばじゃや)(20200921)

馬籠から妻籠までの石畳 【1】馬籠を出発 上陣場を出た。恵那山の裾野の広がりをビール片手にいつまでも眺めていたい気がしたがそうはいかない。歩かねばならない。旅に時間の制約を設けているのが裏目に出た格好だ。道の左右からどんどん人が上がって来る…

中山道を歩く 馬籠宿(20200921)

馬籠宿 水車小屋 (写真は2020年2月24日撮影) 2 馬籠宿 9時35分。定刻通りにバスは馬籠に着いた。駐車場は満車である。2月24日のコロナ自粛が高まりつつあったあの春先に来たときとはエライ違いである。宿場の入り口からして土産物屋と食い物屋が立ち…

中山道を歩く 木曽路へ(20200921)

島崎藤村揮毫石碑 「是より北 木曽路」」 1 自宅から中津川 9月21、22日に「中山道を歩く」を再開した。2月24日以来7か月振りである。今回は木曽路の馬籠から福島まで7宿50キロを2日間で歩く。京都三条から数えて34宿目(250キロ/526キロ)。中山道69宿のほ…

中山道をゆく④ 大津から草津へ

中山道と東海道の分岐点に立つ道標 草津へ 瀬田の唐橋を渡るとまもなくして三叉路の前に建部大社の大鳥居が見えてきた。神社にも序列がある。このお社は近江国では筆頭格の近江国一宮に列せられている。京都でいえば平安京以前に創建されたユネスコ文化遺産…

中山道をゆく 大津市内③

瀬田の唐橋へは中山道(東海道)もいったんJR石山駅までからだ。 石山と言えば真言宗の大本山石山寺がある。その寺名の通り境内に硅灰石の巨岩が覆いかぶさってくるように屹立し、堂宇も岩の上にある。 山や樹木と同様、岩は古代から自然に対する畏怖の念…

中山道をゆく 大津市内を歩く②

旧膳所城下の佇まい 膳所は長く瀬田川に面した城下町であった。白壁、格子窓や長塀の屋敷が立ち並ぶ。江戸期の空気が佇まいのふとした陰に落ちている。曲がりくねった角の多い街道が湖に沿って続いている。ところどころに小さな石碑が家々の軒下に配され、例…

中山道をゆく 初日 大津市内を歩く①

逢坂山から161号線を湖にむかって坂をまっすぐ駆け下る。間もなくして札の辻に着く。札の辻は幕府の法令を記した高札が掲げられた場所だ。旅人たちに馬や人足を提供した人馬会所もこのあたりにあった。道は左をとれば北陸へ向かう湖西への道、右にゆくと…

中山道をゆく 初日 逢坂の関

2019年5月2日 中山道初日 午前5時半に京都伏見の自宅を出て歩くこと4時間、9時半頃逢坂山の峠に立った。逢坂山は京都府と滋賀県の境にある小山である。ここには京都・山城国と滋賀・近江国をわかつ関所が設けられていた。「逢坂の関」である。 逢坂…