中山道をゆく

中山道を歩いています。景色も人も歴史も電車や車で味わえない、ゆっくリズムが嬉しい。

2019-01-01から1年間の記事一覧

中山道をゆく④ 大津から草津へ

中山道と東海道の分岐点に立つ道標 草津へ 瀬田の唐橋を渡るとまもなくして三叉路の前に建部大社の大鳥居が見えてきた。神社にも序列がある。このお社は近江国では筆頭格の近江国一宮に列せられている。京都でいえば平安京以前に創建されたユネスコ文化遺産…

中山道をゆく 大津市内③

瀬田の唐橋へは中山道(東海道)もいったんJR石山駅までからだ。 石山と言えば真言宗の大本山石山寺がある。その寺名の通り境内に硅灰石の巨岩が覆いかぶさってくるように屹立し、堂宇も岩の上にある。 山や樹木と同様、岩は古代から自然に対する畏怖の念…

中山道をゆく 大津市内を歩く②

旧膳所城下の佇まい 膳所は長く瀬田川に面した城下町であった。白壁、格子窓や長塀の屋敷が立ち並ぶ。江戸期の空気が佇まいのふとした陰に落ちている。曲がりくねった角の多い街道が湖に沿って続いている。ところどころに小さな石碑が家々の軒下に配され、例…

中山道をゆく 初日 大津市内を歩く①

逢坂山から161号線を湖にむかって坂をまっすぐ駆け下る。間もなくして札の辻に着く。札の辻は幕府の法令を記した高札が掲げられた場所だ。旅人たちに馬や人足を提供した人馬会所もこのあたりにあった。道は左をとれば北陸へ向かう湖西への道、右にゆくと…

中山道をゆく 初日 逢坂の関

2019年5月2日 中山道初日 午前5時半に京都伏見の自宅を出て歩くこと4時間、9時半頃逢坂山の峠に立った。逢坂山は京都府と滋賀県の境にある小山である。ここには京都・山城国と滋賀・近江国をわかつ関所が設けられていた。「逢坂の関」である。 逢坂…